紙の本に代わって電子書籍の普及が進んでいますが、棋書も例外ではありません。
特にその中心を行くのはAmazonの展開する「Kindle」。棋書はほとんどKindleで読んでいるという人も少なくないのではないでしょうか。
今回は棋書をKindleで読むことについてのメリットとデメリットについてそれぞれ解説していきます。
棋書の話に入る前に、電子書籍そのもののメリットとデメリットから見ていきましょう。
電子書籍のメリット
低価格
電子書籍は本そのものの印刷費や通販の場合の運送費などがかからないため、結果として紙の本よりも安い値段で買うことができます。
どうせ大した差じゃないだろう、と思われる方も多いかと思いますが、意外とバカにできないものも多いです。本を買えば買うほどその差が広がっていきます。
紙媒体ではなく電子書籍で読むだけでいくらか節約できるのなら、こんなに楽なことはありません。
持ち歩かなくてよい
遠出した際などで、何冊か棋書を読みたい!となったときにそれが紙の本だと何冊ももっていかなければいけません。紙の本の重さは結構しますし、かなりの負担になります。
それに対して電子書籍の場合はどんなに持ち歩こうとタブレットやスマホ一台分なので、沢山の本を持ち歩くなんてことにはなりません。
本棚がかさばらない
本を良く買う人ならわかると思うのですが、本ってどんどん買っていくとあっという間に本棚を埋め尽くしてしまいます。本棚に入らなくて外に置きっぱなしなんてのもあります。見栄えも悪いですし、あまりそういうことはしたくありません。
ところが電子書籍の場合はいくら本を持とうが場所を取りません。全てデータで保存されるので、場所のことを考えずに本を買うことができます。
電子書籍のデメリット
全ての棋書が電子書籍で読めるわけではない
当たり前ですが、全ての棋書が電子書籍で閲覧可能なわけではありません。発売日の新しいものはほとんどが電子書籍でも販売されていますが、発売日の古い本なんかは紙のものだけ、ということが多いです。
逆にアマチュアの方が自分の研究を電子書籍版でのみ出していることもあります。
見返すのが面倒
棋書(特に定跡書)は何ページにも渡って局面が進められて、何ページか経った後に結論の局面になる、という形式が多いです。
これは棋書固有のデメリットだと思うのですが、前の局面を確認するためにページを戻す作業が電子書籍だと大変です。読みずらさを感じることもしばしば。
その反面紙の本だと、手でさらさらっと簡単にめくれるので苦労することはありません。
定跡書以外の棋書、例えば詰将棋本や次の一手本などは何ページも見返したりすることが少ないと思います。こういった場合はデメリットにはなりませんが、定跡書を多く読む人は注意しておいてほしいポイントです。
棋書をKindleで読むメリット
上記のメリット・デメリットに加えて、棋書をKindleで読むメリットについて見ていきます。Kindleは電子書籍と聞いて一番にイメージする人も多いものでしょうが、電子書籍=Kindleではありません。中でもKindleを選ぶメリットがいくつかあります。
棋書がセールの対象に
Amazonでは今まで何度もKindle本のセールが開かれていますが、棋書の多くもその対象になっています。
中には棋書が期間限定で50%以上OFFになることもあり、時期を待って大量に買うこともできます。
読み放題サービスの存在
Kindleは「Kindle Unlimited」という読み放題サービスをやっています。月額980円で対象本が読み放題になるサービスです。
すべての棋書が対象になっているわけではないので注意が必要ですが、うまく活用できれば便利です。
30日間の無料体験もあります。
結論
メリットとデメリットを見てきましたが、自分なりの結論はこんな感じです。
定跡書は性質上ページを何枚もめくって戻すことが多いので、そういう意味では電子書籍は向いていません。ですが今回紹介したような他のメリットの方が大きいかな、という人もいると思います。
定跡書を電子書籍で読むか読まないかは好みかと思います(僕は電子書籍派)。
逆に、詰将棋や次の一手などは電子書籍一択です。
僕は紙の本も電子書籍も両方持っています。昔に買った本は紙のものが多いですし、新しい本は電子書籍が多いです。
特にここ最近は定跡書、詰将棋に関係なくほとんど電子書籍で読んでいますね。一度電子書籍で読んでしまうと紙の本を読むのが面倒くさくなってしまっているような気がします。
投資できるのならKindleの電子書籍リーダーを買うこともおすすめです。もちろんスマホやタブレットからでも見ることはできますが、電子書籍リーダーのメリットも大きいです。なにしろ電子書籍専用のタブレットですからね。
細かい機能などはこちらにあります↑