【将棋】最強の棋士は誰?現在と歴代の最強棋士を5人紹介

将棋で最強の棋士は誰だろう…?とふと思ったことはありませんか?将棋の「強さ」を測るのは実際にはかなり難しく、一概に「誰が最強か」を決めることはできません。ただし、将棋のAIを活用して棋士の棋譜を解析し、どれだけの手が悪手でどれだけの手がAIの読み筋と一致しているのか、または棋士の勝率やレーティングを比べてみることもできます。

ただし、実際にはどちらの方法にも欠点があります。まず第一に、現在(平成~令和)の棋士はかつての棋士と比べて全体的に強くなっているといわれています。将棋AIの登場により、AIの持つ感覚を取り入れやすくなったり、序盤から中盤の研究が進み、より正確な手が指されるようになったからだといわれています。単にどれだけの手がAIと一致しているのかを見てしまうと、昭和の全盛期の棋士たちにとっては少し不利になってしまいます。だからといって、当時の勝率やレーティングを見るだけでもいけません。当時強かったからと今も強いとは限りません。

今回は、紹介した2つの方法を取り入れつつ、筆者の主観も交えつつ、歴代の最強の棋士を紹介していきます。

歴代の最強棋士3人

藤井聡太(令和の最強棋士)

まず、藤井聡太竜王は、間違いなく現在最強、かつ歴代最強の棋士です。藤井聡太竜王のレーティング(対局の勝敗から算出される数値)は、一貫して2000以上をキープしていて、2022年3月時点では、2位の渡辺明名人に凡そ200もの差をつけています(https://shogidata.info/list/rateranking.html)

一般的にレーティングの差が200あれば、レーティングの高い方(藤井竜王)が低い方に勝つ確率は数学的に75%を超えます。4回対局して3回は勝つわけですから、7番勝負や5番勝負のタイトル戦の番勝負でもかなりの高い確率で勝利する計算になります。

また、これまでに多くの実績を残しています。すべてを列挙することはできませんが、有名なのは以下の通り。漫画のような実績です。

・最年少プロ入り(中学生プロ棋士は過去に4人のみ)
・史上最多連勝記録 公式戦29連勝(藤井フィーバーを引き起こす)
・史上最年少タイトル・二冠・三冠・四冠・五冠

また、藤井竜王は詰将棋を得意としていて、終盤の指し手の正確さに定評があります。一度優位をつかんだら二度と逆転を許さないような指し回しが強み。かといって序盤・中盤に弱みがあるわけでもなく、全く隙がありません。

「AI超え」と呼ばれる凄まじい大局観と読みも藤井竜王の強みです。AIが何億手と読んでやっと「好手」と判断するような一手を指すことも。間違いなく現時点(歴代)で最強の棋士といってよいでしょう。

羽生善治(平成の最強棋士)

羽生善治九段も、当然ながら最強棋士の候補の一人。1990年代後半の全盛期のレーティングは藤井竜王同様2000を大きく超えており、二位以下に同じく200以上の差をつけています。羽生竜王は何といっても七冠(7つすべてのタイトル称号を保持)及び永世七冠(7つすべてのタイトルの永世称号を保持)したことで知られています。タイトルとは、将棋界での7つの最も格式の高い棋戦のこと。タイトル戦のトップに立てば「名人」「竜王」などのタイトルを名乗ることができます。また、それぞれのタイトルを定められた期間通算または連続で獲得することで、永世称号(引退後も名乗ることのできる称号)を獲得することもできます。タイトルを1つ獲得するのも至難の業ですが、羽生九段は7つすべてのタイトルを獲得、さらに7つすべての永世称号を獲得するという前人未到の快挙を成し遂げました。

・中学生でプロ入り
・1995年度 七冠制覇 / 2017年度 永世七冠 / 国民栄誉賞
・タイトル獲得合計99期(1位)
羽生九段の大局観や読みから繰り出さられる数々の妙手は「羽生マジック」と呼ばれ恐れられてきました。藤井聡太がプロ入りする前は間違いなく「最強棋士」の代表格でした。

大山康晴(昭和の最強棋士)

大山康晴十五世名人は、昭和に大活躍した棋士の一人。AIも全くなく、将棋の考え方や指し方も今とは少し違った時代の話なので、単純に藤井聡太竜王や羽生善治九段と比較するのは難しいですが、間違いなく最強棋士候補の一人。

大山名人の活躍していた時代はタイトル戦が3つから5つ程度しかなかったのですが、それでもタイトル獲得合計80期(羽生九段に次ぐ2位)などの実績を持っています。

・順位戦A級以上 45年44期(1位) 名人在位18期(1位)
・最年長A級(69歳4か月) A級のまま死去
・タイトル獲得合計80期(2位)
特に特筆すべきは、活躍期間の長さ。A級とは、名人戦予選の順位戦でのクラス分けのうちの一つ。順位戦ではA級からC級2組までの5クラスに分けてフリークラス除く全棋士がリーグ戦を行い、名人位を目指します。大山名人は45年間、順位戦のトップのA級(またはその上の名人位)に降臨していました。棋力を衰えを見せることなく、還暦を過ぎてもA級に在位し続けたのは驚きです(通常棋士は年齢が上がれば上がるほど棋力が落ちてきます)。順位戦については『順位戦のルールと仕組みを徹底解説』で紹介しています。

現代の最強棋士3人

どんな棋士にも体力の面でも、棋力の面でも寿命があります。何百年も最強の棋士として将棋界に居続けることは不可能です。ですので、現代の最強棋士を時系列順に並べてみると、下の表のようになります。

昭和 大山康晴
平成 羽生善治
令和 藤井聡太

その他の歴代トップ棋士

中原誠

中原誠十六世名人は、羽生善治、大山康晴に次ぐタイトル獲得64期の記録を持っているトップ棋士。大山康晴の後継者的存在として、昭和の半ばから後半にかけて活躍しました。

・順位戦A級以上 29期
・タイトル獲得 合計64期

谷川浩司

谷川浩司九段も、5人の中学生プロ棋士の一人。終盤の指し回しは「光速の寄せ」として恐れられてきました。昭和の後半から平成の初期にかけて活躍しました。

・順位戦A級以上 32期
・タイトル獲得 合計27期

渡辺明

渡辺明名人も、中学生でプロ入りを果たしました。プロ入りすぐに竜王位を獲得し、そのまま永世竜王を獲得。平成から令和にかけて、現在進行形で活躍しています。

・現在進行形でA級・タイトル戦で活躍中
・永世竜王・永世棋王の資格保持

その他の歴代トップ棋士

天野宗歩

江戸時代に活躍した棋士で、「棋聖」と呼ばれました。現在の「棋聖戦」の名前の由来となっています。

六代大橋宗英

大橋宗英も、江戸時代の棋士。近代将棋の祖と呼ばれています。

最強棋士から学ぶ

歴代の三大最強棋士「大山康晴名人」「羽生善治九段」「藤井聡太竜王」については注目度も非常に高く、多くの書籍が出版されています。

大山康晴の書籍

大山康晴名人の将棋に限らず、人生での考え方を知りたければ、「不動心論」がおすすめです。

また、大山康晴の将棋を学びたければ、こちらがおすすめ。

羽生善治の書籍

羽生善治九段の「決断力」は非常に有名。将棋に限らず、勉学でも、ビジネスでも、スポーツでも、応用できるような内容です。

藤井聡太の書籍

藤井聡太竜王の書籍はまだまだ少ないですが、藤井竜王の考え方や感覚を知りたければ、「藤井聡太論 将棋の未来」がおすすめです。

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日々頓死
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公開日:2022年3月25日