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【四間飛車対策】4五歩早仕掛けの基本定跡と指し方

四間飛車対策

4五歩早仕掛けは、居飛車からのノーマル四間飛車に対しての急戦有力策の一つです。4五の歩をこじ開けて角交換を挑み、2筋を突破する、というのが基本の狙い。すべてのケースで居飛車の狙いがきれいに決まる、というわけではありませんが、居飛車の有利になるような変化も多く、おすすめの急戦策の一つです。

四間飛車に対しては、4六銀急戦法や棒銀などのその他の急戦策の他、穴熊に代表される持久戦策もおすすめです。有力な四間飛車対策や、おすすめの棋書については『【将棋】有力な四間飛車対策総まとめ20+おすすめ棋書』で詳しく紹介しているので、合わせてご覧ください。

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急戦基本図

▲2六歩△3四歩▲7六歩△4四歩▲4八銀△4二飛▲5六歩△3二銀▲6八銀△6二玉▲6八玉△7二銀▲2五歩△3三角▲7八玉△7一玉▲5八金右△8二玉▲6八銀△9四歩▲9六歩△5二金左(基本図)

上図は急戦の基本図。ここから4六銀と銀を進出させると、こちらの記事で解説しているような、斜め棒銀の定跡となります。

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4五早仕掛けの場合は、当然4筋の歩を使って仕掛けていきます。下図のように、4六歩として、4五歩早仕掛けの意思表示をします。

4六歩に対して、後手からの主な応手は2通り考えられます。一つ目は△5四歩(下図)で、最も盛んに研究されている変化です。4五歩早仕掛けの王道ともいわれるべき手順で、4五歩早仕掛けを指すのであれば覚えておきたい定跡が続きます。

もう一方の有力策は、△5四銀と、7六の歩を目掛けて銀を進出させる「玉頭銀」の形を作ることです(下図)。この場合、銀の進出により4五歩早仕掛けの狙いである4五歩からの飛車先突破は成功しません。こちらも銀をさらに繰り上げ、位を確保していくような、力戦調の戦いになります。

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△5四歩に対しての戦い方

まずは、王道の変化から見ていきましょう。△5四歩に対して、先手は早速▲4五歩から仕掛けていきます。

基本図から ▲4六歩△5四歩▲4五歩(下図)

ここで後手が素直に同歩としてくれば、△同歩▲3三角成△同桂▲2四飛(下図)と飛車先を突破して先手有利。ですが、こんなにうまくいくことはもちろんめったにありません。

後手としてはこの歩は「無視する」のが一番。よって、△6四歩▲3七桂△6三金(下図)と、お互いに力をためます。

3七の桂馬も準備できたところで、先手は早速本格的に仕掛けていくことができます。仕掛けの最初の一手は▲2四歩の突き捨て。ここでは後手の応手が△同歩または△同角の2通りに分かれます。

▲2四歩に対して△同歩

まずは、△同歩の変化を見ていきましょう。△同歩に対して、以下▲4四歩△同銀▲4五歩として、下図。

ここで△同銀としてくれば、▲同桂△同飛▲3三角成△同桂▲2四飛(下図)と飛車先を突破して、先手有利。

ここで△2五飛と飛車をぶつけてくる一手に対しても、△2五飛▲同飛△同桂▲2一飛△2九飛▲4四角(下図)で先手優勢。

先手からの次の狙いはもちろん▲7一銀。後手は受けようにも駒がなく、△6二角とするくらいしかありません。それには落ち着いて▲1一角成としておいてOK。先手優勢は揺らぎません。なお、△2四同歩に対して▲4四歩△同銀▲4五歩とした場面(下図再掲)。

△同銀に対して、単に▲3三角成△同桂▲2四飛とするのも、考えられる場面です(下図)。

ですが、この場合4五の銀が強く働いており、以下△4七歩▲同銀△4六歩▲3八銀△3六銀▲4八歩打△3七銀成▲同銀△4五桂(下図)とされて、先手かなり厳しい展開。

△4五同銀に対しては慌てず▲同桂と一度取っておくのが正解だとわかります。

▲4五歩に△5三銀の変化

先手から▲4五歩と銀に迫った局面をもう一度見てみましょう。先ほどまでは△同銀とする変化を見てきましたが、△5三銀と素直に引いておくのも考えられるところ(下図)。

これに対しては、素直に▲3三角成△同桂▲2四飛(下図)としておいてOK。

以下△4五桂▲同桂△同飛▲4六歩△4一飛▲2三飛成(下図)としておいて、先手有利。

f:id:game3578:20211220210152p:plain

▲2四歩に対して△同角

仕掛けの一手であった▲2四歩に対して、△同歩ではなく▲同角と取るのも考えられる変化です(下図)。

この場合、▲4四歩△同銀▲4三歩(下図)とするのがおすすめの手順です。

以下、△同飛に▲2四飛△同歩▲3二角と打って飛車と桂馬の両取り(下図)。

以下△4二飛▲2一角成△4一飛打▲3三桂△5一飛に▲9五歩が急所の一手(下図)。

長らくは自陣飛車でしっかりと受けておいて、先手の攻めが無理気味だと考えられていましたが、この一手の発見により覆りました。▲9五歩の歩は端で一歩を得て4三の地点に打とうというものです。

以下△同歩▲同香△同香▲4三歩となって下図。

△5二飛に対しては▲4四角と銀を回収しつつ角を出て、先手優勢です(下図)。

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△5四銀に対しての戦い方

△5四銀は、玉頭銀の変化です。実際のところ、4五歩早仕掛けの最大の天敵は玉頭銀であり、5四に銀がいるせいで4五歩早仕掛けの基本の狙いである4筋からの仕掛けが成立しません。

△5四銀に対しての指し方は複数ありますが、おすすめなのは▲6六銀とこちらも銀を進出させていくことです。△5四銀以下、▲6六銀△6四歩▲5五歩と5筋の位を取りつつ、戦いを起こします(下図)。

おとなしく銀を下がってくれば、5筋の位を主張にしていく戦いになります。△6五銀に対しては、▲同銀△同歩▲3五歩から、薄くなった3筋を狙って仕掛けていく手順があります。どちらも居飛車十分させる変化ですが、力戦調になりがちです。定跡化はされていない手順が多いので、自分でオリジナルの研究をしておくとよいと思います。

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まとめ

4五歩早仕掛けは非常に有力な急戦策の一つで、どのような変化に対しても互角以上に立ち回ることができます。天敵の玉頭銀(△5四銀型)に対しては、5五の位を取って、じっくりとした戦いにしていく(または薄くなった3筋をすぐに攻めていく)のがおすすめ。この場合、4五歩早仕掛けのもともとの狙いとは離れてしまいますが、居飛車側も十分に戦うことができます。

注意点としては、やはり玉の薄さが挙げられます。舟囲いは縦からの攻めにも横からの攻めにも弱く、すぐに崩されやすい囲いです。評価値的には居飛車側が優勢であるとしても、実践的には美濃囲いを使う振り飛車が勝ちやすいケースも多くあります。居飛車の陣形は見た目以上にもろいです。

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対四間飛車・居飛車急戦のバイブル。急戦党はこれさえ持っておけば安心です。4五歩早仕掛け以外にも、斜め棒銀や急戦棒銀についても細かく書かれています。居飛車急戦を指す場合、相手の差し回しに合わせて柔軟にこちらも作戦を変えていく必要があるので、4五歩早仕掛け以外の急戦作戦を勉強する意味でも、持っておきたい棋書です。

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公開日:2021年12月20日