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【四間飛車対策】ミレニアムの基本定跡と指し方

四間飛車対策

アマチュア間での愛好者の多い四間飛車戦法。そんな四間飛車戦法の対策として有効なミレニアム戦法について解説していきます。居飛車視点での四間飛車対策については、こちらの記事でまとめています。

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ミレニアムとは

ミレニアムは、三浦九段が藤井システム対策のために開発した囲いの名前です。下図のような、少し奇妙な形をしています。

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穴熊から一歩ずれたような囲いで、駒が密集しています。普通の囲いになれてしまった身からすると、かなり変な形に見えるのではないでしょうか。

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ミレニアムの特徴

固くて遠い

ミレニアムは穴熊と同等の固さを誇ります。金銀4枚を密集させた下図は、まるで要塞です。

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駒の数だけで言えば、通常の穴熊よりも多くビッグ4と同じ。横からの攻めに非常に強く、桂頭という弱点を除けば、上からの攻めに対しての耐性もしっかりしています。

玉の位置が角道・端からずれている

藤井システム対策として開発されたこともあり、玉が角筋に直射しないようになっているほか、端攻めのラインを避けています。振り飛車からの速攻を受けずらく、手数こそかかるものの先程紹介したような理想の形に組みやすいです。

穴熊は常に端攻めや角筋を警戒しなくてはなりませんが、ミレニアムではあまり考えなくても問題ありません。これも大きなミレニアムの利点です。

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ミレニアム囲いの組み方

ミレニアム囲いは桂馬のある位置に玉を持ってきて、角のある位置に銀を埋めるので、角をどかす作業や桂馬を跳ねる作業が必要になります。手順前後するとミレニアムに組めなくなってしまうので、気を付けましょう。はじめに、居飛車側の駒組みのみを確認していきます

初手から 7六歩–4八銀–5六歩–6八玉–7八玉–5八金(舟囲い基本図)

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ここまでは通常の舟囲いの組み方と同じです。

舟囲い基本図から 6六角–7七桂–8八銀–8九玉(下図)

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6六角~7七桂でミレニアムの骨格を作っていきます。ただし対振り持久戦と同じように銀を5七上がってはいけません(6六の角が狭くなってしまいます)。

上図から 7九金–6八金–7八金–5九銀–6八銀 (ミレニアム囲い基本図)

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以下、金銀を左に寄せていけば、ミレニアム囲いの完成です。相手の動きによっては右銀をくっつけきれないこともあると思いますが、3枚のミレニアムでもそこそこ固いです。なお、余裕があれば▲8六歩~▲8七銀から上部(特に桂頭)をカバーする手も考えられます。この場合は銀冠をさらに横からの攻めに強くしたようなイメージでしょうか。

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ミレニアム(対四間飛車)の基本定跡と指し方

細かい定跡はまだ整備されていませんが、ミレニアムの成功例を見ていきます。囲いの強度では大きく振り飛車に勝っているため、大駒交換を積極的に狙っていきます。

初手から ▲7六歩△3四歩▲2六歩△4四歩▲4八銀△4二飛▲5六歩△3二銀▲6八玉△6二玉▲7八玉△7二銀▲5八金右△7一玉(下図)

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組み方の紹介の通り、舟囲いの形を組んでいきます。

以下 ▲6六角△4三銀▲7七桂△5二金▲8八銀△5四銀▲8九玉△6四歩▲7九金△7四歩▲6八金△7三桂▲7八金△8二玉▲5九銀△6三金▲6八銀△6五歩▲5七角△4五歩(下図)

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ミレニアム囲いはこれで完成。右銀も囲いにくっつけることができ、満足です。△6五歩に対しても▲5七角の構えを作り、ここからは早速2筋からの攻めを狙っていきます。

以下 ▲2四歩△同歩▲5五歩△同銀(下図)

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▲2四歩△同歩に対して単に▲2四角と出る手もありますが、もっと良い手段があります。それが上の▲5五歩。後手は素直に同銀と取りますが…。

以下 ▲2四角△2二飛▲3三角成(下図)

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▲2四歩から、振り飛車の常套手段である△2二飛に対しての▲3三角成が5五の銀に当たっています。

以下 △2八飛成▲5五馬(下図)

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後手は飛車を成り、先手は銀を取りつつ馬を作ります。これが▲5五歩で銀を引っ張り出した効果。次は馬筋を活かした▲6五桂などが考えられます。なお、▲5五歩に△4三銀と引いた場合でも、同じく浮き駒となる銀が取れます。その場合は6一の金を狙っていく形になります。

振り飛車の二枚飛車も強烈ですが自陣は横からの攻めに非常に強い形なので、このような攻め筋も成立します。銀を囲いにくっつけている分、囲いは固いですが攻めは細いので攻めを繋げていく技術が求められます。

以上がミレニアムの四間飛車に対する基本の攻め筋。この形では簡単に攻めが成功しましたが、銀が5四にいない形(5四歩~5五歩の角頭攻めがある)などではさらに工夫する必要があります。

3六歩から3筋攻めや桂馬と一緒に攻めるパターンもあり、詳しい事情はこちらの動画が詳しいです。とてもおすすめ。

www.youtube.com

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ミレニアムのコツ

飛車を大切にしすぎない

見ての通り、ミレニアムは横からの攻めに非常に強い囲いです。多少の駒損でも相手玉に食らいつけるなら飛車を切っていってしまった方が良い場合が結構あります。穴熊と同じような考え方が応用できるということです。

と金が天敵

6八に銀がいるために、どうしてもと金攻めに弱くなってしまいます。これといった対策があるわけではありませんが、とにかくと金攻めだけには注意しましょう。歩一枚で金駒がボロボロ取られるという事態になりかねません。

角頭が弱点

ミレニアムでは角をよく5七に設置します。右辺と左辺を両方睨んでいる絶好の位置で、▲2四歩や▲3五歩から戦いを起こしやすいです。その反面、角頭が弱点になってくるので5筋の歩を絡めてくる攻めは受けが大変。角頭を狙われる前に戦いを起こすのが良い対策法です。

端にも目を向ける

居飛車側の角と桂の位置は実は地下鉄飛車と全く同じ。そう、端攻めにピッタリの位置なんです。最序盤の段階から端攻めができる場合もあります。チャンスだと思ったら、どんどん端攻めを狙っていきましょう。相手も流石に端攻めまでは警戒しないと思うので、攻めはかなり決まりやすいのではないでしょうか。

7筋攻めには注意

7筋はミレニアムの大きな弱点です。桂頭を単純に攻めてこられるのはもちろんですが、8七に銀を設置して上部に厚くしたとした固いでも歩をうまく使って攻めてこられることが多め。ふんどしの桂や、拠点を作ってからの打ち込みなど気を付けたい筋はたくさんあります。もちろんこの筋は相手にとっての弱点でもあるため、ただ受けるだけではなく積極的に反撃を狙っていきましょう。

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公開日:2018年7月25日