将棋には9つの駒がありますが、それぞれ駒の強さは全く異なります。駒の強さは駒の直結します。将棋を指す場合には価値のある駒を優先して守ったり、価値のない自分の駒と価値のある相手の駒の交換を狙ったりといった戦略を立てることができます。
駒の価値の比較
玉を除いた将棋の8つの駒の価値は、以下のような順番で比べることができます。
飛車≧角>金≧銀>桂≧香>歩
飛車・角
当然のごとく飛車が最強の駒で、その次に角が続きます。飛車と角は縦横または斜め方向にどこまでも進むことのできる駒で、「大駒」として他の駒とは区別されます。
飛車と角を比べると、やはり飛車の方が価値のある駒だといえます。角は縦横に動けない分、少し使いづらいきらいがあります。しかし、飛車も角もともに強力で、攻めの主役となる駒であることに変わりはありません。
金・銀
金・銀は金駒とも呼ばれ、飛車角の次に大切な駒とされています。飛車角のように盤面上を自在に動くことはできませんが、自分の周囲のマスへの利きは強力で、特に銀は攻めに、金は守りに使われます。
金と銀を比べると、やや金の方が価値があるという見方が一般的だと思います。機敏に動くことができるのは銀ですが、縦横方向への利きに隙がなく、安定感のあるのは金でしょう。
桂・香
桂香は他の駒と比べてかなり特殊な動きをします。価値としては金銀以下ですが、決してタダで渡してもよい駒ではありません。
桂香の価値は、こちらもわずかに桂が上回りますが、大きな差ではありません。
歩
歩は、将棋で一番弱い駒とされています(前に一マスしか動けません)。ただし、弱いからと言って価値がないわけではありません。歩は弱いからこそ、言い方は悪いですが、雑に扱うことができます。手持ちに歩がない状態は「歩切れ」といい、大きな不利要素になります。
駒の価値の応用
駒によって強さが価値が異なるということは、「自分の弱い駒と相手の強い駒を交換すると得になる(駒得)」、そして「自分の強い駒と相手の弱い駒を交換すると損する(駒損)」ということ。
戦いの中で継続して駒得を狙い、駒損を避けるというのは将棋の最も基本的な考え方で、指し手の指針です。詳しくは、こちらの記事で解説しています。